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今回ご紹介するのは、海の鳥・空の魚(鷺沢萠 著/角川文庫)です。
1992年に刊行された短編集で、10ページほどの作品が20編収められています。
どの物語の主人公も、どこかに引っかかりを抱え、思うように生きられずにいます。
それでも、そんな不器用な生き方の中に、ふと物事がうまく回る瞬間が描かれています。
あとがきにもあるように、本来空にいるはずの鳥が海に投げ出されるように、あるいは海にいるはずの魚が空に放り出されるように、人もまた本来の居場所とは異なる環境に置かれることがあります。
それでも、その状況の中で懸命に生きていくうちに、わずかでも輝く瞬間が訪れる――そんなことを感じさせてくれる作品です。
鷺沢さんの初期作品として、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。
