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胃がん|調布駅徒歩2分の内科・消化器内科 - 調布消化器内科・内視鏡クリニック

胃がん

Stomach cancer

1.胃がんとは

胃がんは、胃の壁の一番内側の粘膜から発生するがんです。男性に多く、50歳ごろから増加し、80歳代がピークとなります。現在、3番目に死亡率が高いがんです。

胃がんは、大きくなるにつれて、徐々に胃の壁の外側に深く浸潤していきます。がんが深く浸潤するにつれ、リンパ節や他臓器に転移するリスクが高まり、胃の外側にある大腸や膵臓、腹膜にも直接広がっていくことがあります。

胃がんの発生要因としては、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が挙げられます。他には、喫煙、食塩・高塩分食品の摂取、男性(性別)などが危険因子として報告されています。

2.胃がんの種類

胃がんのほとんどは腺がんと呼ばれるがんであり、腺がんは、細胞と組織の構造的特徴から、分化型と未分化型に分けられます。

一般的に、分化型は進行が緩やかで、未分化型は進行が速いとされています。進行がんのなかには、胃の表面の粘膜面自体に顕著な変化を示さずに、壁の中を硬く厚くさせながら広がっていくスキルス胃がんというものがあります。

スキルス胃がんの一部には、早期がんの状態で見つけることが非常に難しい症例があるうえ、症状が出るときには、進行していることがあり、治癒が難しいがんとなっています

3.胃がんの症状

早期では自覚症状がほとんどなく、進行しても症状がないこともありますが、みぞおちの痛みや不快感、違和感、胸やけ、食欲不振などを自覚することもあります。早期胃がんであっても、がん部に潰瘍を伴うことがあり、それによる痛みや出血などが発見の端緒となる場合があります。

しかし、これらは胃がんだけにみられる特徴的な症状というわけではないため、多くの方は検診で偶然に発見されたり、胃炎や胃潰瘍などによる強い症状で胃内視鏡検査を行ったときに、他の部位にたまたま胃がんが発見されたりします。

食事がつかえる、体重が減る、といった症状がある場合は、進行胃がんの可能性があります。これらの切迫した症状があれば、定期検診を待たずに医療機関を受診することをおすすめします。

4.治療

胃がんと診断した場合、リンパ節や他臓器への転移がないかを、腹部超音波検査やCT検査等で判断します。転移の可能性のない病変においては、内視鏡的切除術(EMR、ESD)が行われます。転移がある、または、転移のリスクがある場合、外科切除または抗がん剤治療が選択されます。

胃がんの治療後に、ピロリ菌を除菌すると、その後の胃がん発生率が30〜50%程度に低下させることが出来るとされています。しかし、除菌後もリスクは残存するため、定期的な内視鏡検査によるフォローアップが必要です。

5.最後に

バリウムによる胃がん検診では早期胃がんの発見は困難です。早期発見のためには内視鏡検査が必須です。早期発見することで体の負担が少ない内視鏡治療で完治することも可能です。

また、精度の高い内視鏡検査はがんの発見率も高くすることができます。当院では高性能な内視鏡機器と熟練した内視鏡専門医が検査を担当することで精度が高い検査を行います。

早期胃がん

早期胃がんです。内視鏡治療で治療可能でした。

特殊光撮影での胃がん

特殊光撮影での胃がん。境界が明瞭になっています。

粘膜下層へ浸潤した早期胃がん

粘膜下層へ浸潤した早期胃がんです。