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食道がん|調布駅徒歩2分の内科・消化器内科 - 調布消化器内科・内視鏡クリニック

食道がん

Esophageal cancer

1.食道がんとは

食道がんは、約半数が食道の中央付近に発生しますが、多発する場合もあります。食道がんは男性に多く、年齢別でみると、50歳代から増加を始め、70歳代でピークを迎えます。

種類としては、日本人に多い扁平上皮がんと、欧米人に多い腺がんがあります。扁平上皮がんは、飲酒と喫煙に強い関連があり、特にアセトアルデヒドの分解に関わる酵素の活性が遺伝的に弱い方(お酒を飲むと顔が赤くなる方、または以前に顔が赤くなったことがある方)は危険性が高まることが知られています。

さらに喫煙と飲酒の両方をされている方は、より危険度が高まり、熱いものを飲食することも危険度を高めるとされています。一方、腺癌は、逆流性食道炎やバレット食道などの食道の慢性炎症を背景としており、欧米では食道がんの半数以上を占めていて、近年では、食生活の欧米化や肥満の増加に伴い、日本でも増加傾向にあります。

2.症状

食道がんは、初期にはほとんど自覚症状がありません。早期発見される例のほとんどは、内視鏡検診で偶然に発見された例です。がんが進行するにつれて、飲食時の胸の違和感、飲食物がつかえる感じや、つかえによる摂食不良と消耗性の体重減少、周囲臓器への進展・浸潤による胸や背中の痛み、咳、声のかすれなどの症状が出ます。

胸や背中の痛み、咳、声のかすれなどの症状は、肺や心臓、のどなどの病気でもみられますが、肺や心臓やのどの検査だけでなく、食道も検査することが大切です。

3.治療

がんが粘膜内にとどまり、リンパ節転移を認めないものは、内視鏡治療の適応となります。がんが食道の全周に及んでいたり、病変の大きさが広範で内視鏡治療が困難な場合では、手術や化学放射線療法の適応となります。

がんが粘膜下層より深く浸潤している場合、10%程度のリンパ節転移の留守区があるため、追加の外科手術や化学放射線療法を検討します。筋層より深く浸潤しており、外科切除可能な例については、術前化学療法の後に外科手術が行われます。ただし、状態によっては、放射線化学療法のみを選択される場合もあります。それ以上進行した例では、化学放射線療法や、支持療法などが行われます。

4.最後に

早期の食道がんは、バリウムによる胃がん検診での発見は難しく、内視鏡検査が必要です。早期発見でより体の負担が少ない内視鏡治療が可能になりますので、リスクの高い方は内視鏡検査をおすすめします。

当院では特殊光撮影が可能な内視鏡機器を備えており、精度の高い検査を行うことが可能です。

早期食道癌

早期食道癌

特殊光撮影での食道がん

特殊光撮影での食道がん。より鮮明に認識できます。