便秘とは便を十分かつ快適に出せていない状態です。排便の回数は個人差が大きいのですが、一般的に3日以上排便がない状態が続くと便秘といわれています。統計的には5%前後の人にみられ、男性よりも女性に多い傾向にあります。
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便秘とは便を十分かつ快適に出せていない状態です。排便の回数は個人差が大きいのですが、一般的に3日以上排便がない状態が続くと便秘といわれています。統計的には5%前後の人にみられ、男性よりも女性に多い傾向にあります。
腸管の蠕動運動が低下し、排便する力が弱まる状態です。食生活、運動不足、ストレスが関連するといわれています。また、排便に関しては腹圧がかけられるかどうかも重要で、運動不足による筋力低下も一因となります。
腸管が狭窄することで排便がしにくくなるケースです。狭窄の原因としては炎症や憩室などによるもの、大腸がんなどの悪性疾患によるものがあります。いずれにしても漫然と薬剤の投与をするだけでは改善することはありません。放置すれば重篤な状況を引き起こす可能性があるので、専門医の受診をおすすめします。
塩類下剤といわれるものです。浸透圧の作用で水分を集め、便を柔らかくする薬剤です。比較的、副作用が少なく、習慣性がありません。ただ、腎臓の機能が低下してる方には注意が必要です。
糖類下剤といわれるものです。ラクツロースは腸内の善玉菌を増やす働きがあり、腸管内の浸透圧を上昇させることで、水分を集め、便を柔らかくします。副作用としては腹痛があります。
もともと大腸検査用の下剤に使われていた薬剤です。腸内の浸透圧を上昇させることで便を柔らかくします。欧米ではドラッグストアでも売られています。比較的副作用は少ないのですが、水に溶かして飲む必要があります。
腸管内の水分の分泌にはクロールイオンが関与しており、クロライドチャネルによって細胞内から腸管内へ移動します。アミティーザはクロライドチャネルを活性化する薬剤で、腸管内に水分を分泌することで便秘を改善します。2割前後の方に悪心等の副作用が出現します。
グアニル酸シクラーゼC受容体刺激薬で、腸粘膜上皮細胞に発現しているGC-C受容体を刺激し、上皮細胞内の「cGMP」が増加します。cGMP上昇によって、クロールイオンが細胞内から腸管内に移動します。電荷を合わせるためナトリウムイオンが腸管内に移動しますNaとCLが合わさり、NaClとなり、腸管内の浸透圧が亢進し、水分が腸管内に移動することで、便秘を改善します。
また、痛みを感じる神経を抑制することで、慢性便秘による痛みを緩和する効果もあります。
胆汁酸は、脂肪の脂肪性ビタミンの消化・吸収、粘膜に作用して蠕動運動の亢進、老廃物、薬物の排出に関与しています。腸管内の胆汁酸が不足すると、便秘を発症する可能性が高くなります。胆汁酸は、ほとんどが回腸で再吸収され、肝臓に送られ再利用されます。グーフィスは胆汁酸の再吸収に関与するトランスポーターを阻害することで、腸管内の胆汁酸が増え、腸の蠕動運動が活発化し、自然な排便を促す薬剤です。
大腸を刺激する薬で、昔からよく使われているものです。市販薬ではコーラックや大黄甘草湯などが含まれた漢方薬があります。主な薬剤としては、プルゼニド、センノシド、アローゼン、ピコスルファートなどです。習慣性、依存性があるといわれています。つまり、使っていくうちに効きにくくなるため、量を増やしていかなくてはならなくなります。また、長期に使用すると腸管無力症を起こすともいわれます。
便秘の原因によって治療が異なる場合があります。当院では便秘の原因を調べ、それにあった治療をおすすめさせていただきます。