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潰瘍性大腸炎|調布駅徒歩2分の内科・消化器内科 - 調布消化器内科・内視鏡クリニック

潰瘍性大腸炎

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1.潰瘍性大腸炎とはどんな病気?

大腸の粘膜に原因不明の炎症を起こす病気です。
主な症状は、下痢や血便、腹痛、発熱などです。腸以外にもさまざまな合併症が現れることがあります。
潰瘍性大腸炎の原因は、遺伝的な要因を持っている方が、食生活などの環境要因と関連して免疫異常を引き起こし発症すると言われていますが、まだ正確なメカニズムはわかっていません。そのため、根治に至らない疾患で、厚生労働省の指定難病となっています。しかし、適切な治療を行うことによって、健康な方とほぼ変わらない日常生活を続けることができます。
潰瘍性大腸炎の患者数は、年々増加し続けており、2017年の時点で約22万人いると推定されています。
患者数が増えた要因には、生活習慣の欧米化や、内視鏡検査が普及したことで無症状の方も診断されるようになったことなどが考えられます。発症のピークは、若年層(20代)ですが、近年は中年、高齢者にも増えています。

2.潰瘍性大腸炎の診断

潰瘍性大腸炎の診断には「診断基準」があり、主として大腸内視鏡検査と病理検査の所見により総合的に診断がなされます。大腸内視鏡検査では、炎症がどのような形態で、大腸のどの範囲に分布しているかを把握し、検査の際に大腸粘膜の一部を採取して顕微鏡による病理診断を行い、細菌や寄生虫検査などでおこる他の腸炎ではないことを確認してから、総合的に診断します。

3.症状と経過

主な症状は、下痢や血便で、痙攣性または持続的な腹痛を伴うことがあります。重症になるにつれて、下痢の回数と血便の量が増し、発熱、体重減少、貧血などの全身の症状が現れます。腸管外合併症として、皮膚や関節の症状の他、眼の症状がでることもあります。そして、これらの症状が治まったり(寛解)、ぶり返したり(増悪)します。
慢性的な炎症を繰り繰り返すことから、コントロールが悪い場合、大腸がんの発生頻度が高くなるといわれています。このため、症状がなくても、定期的な大腸内視鏡検査をお勧めします。

4.潰瘍性大腸炎の治療方法

潰瘍性大腸炎は、根治治療させることができないため、治療の目的は、大腸粘膜の異常な炎症を抑えて、症状をコントロールすることにあります。
5-ASA製剤や副腎皮質ステロイド、免疫調節剤などの内服治療で改善することが多いのですが、これらの治療で効果が得られない場合には、抗TNFα抗体製剤、抗α4β7インテグリン抗体製剤、ウステキヌマブ、JAK阻害薬の導入が考慮されます。
症状や所見が内科治療で抑えきれない場合や、炎症に関連したがん、またはその疑いがある場合などでは、大腸の全摘手術が行われる場合があります。

5.潰瘍性大腸炎の医療費助成制度について

潰瘍性大腸炎は、医療費助成制度の対象疾患となっており、一定以上の重症度であるか、軽症であっても一定以上の高額な医療を受ける必要がある場合には、公費による助成の対象となります。
助成を受けるためには受給者証が必要で、申請は、指定医療機関の難病指定医が記載した「臨床個人調査票」などの必要書類をそろえて、各市区町村の保健所などで行います。
当院の院長は東京都の難病指定医ですので、医療費助成についてもご相談ください。

6.当院での潰瘍性大腸炎の治療

当院では5-ASA製剤、副腎皮質ステロイドなどの内服治療に加え、抗TNFα抗体製剤をはじめとする生物製剤の治療にも対応しています。
入院治療が必要な場合、専門機関と連携をとり、ご紹介いたします。
潰瘍性大腸炎の方は若年の方が多く、学校に通われている方、仕事をされている方も多いかと思います。当院は調布駅から徒歩2分と通院がしやすく、また、診療時間も大きな病院よりも受診しやすくなっています。
潰瘍性大腸炎は難病といわれていますが、適切な治療を行えば、健常者と変わらない生活を送れることがほとんどです。当院がその一助になることができれば幸いです。

潰瘍性大腸炎1

潰瘍性大腸炎。びまん性のびらんを認めます。

潰瘍性大腸炎2

潰瘍性大腸炎。粘液の付着を認めます。

潰瘍性大腸炎3

潰瘍性大腸炎。潰瘍の形成を認めます。