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大腸がん|調布駅徒歩2分の内科・消化器内科 - 調布消化器内科・内視鏡クリニック

大腸がん

Colorectal cancer

1.大腸がんとは

大腸がんは、大腸(結腸・直腸・肛門)に発生するがんで、大きく分けて、腺腫という良性のポリープががん化して発生するものと、直接がんとして発生するものがあります。大腸がんは、40歳代から増加し始め、50歳代で顕著に増加し、高齢になるほど罹患率が高くなっていきます。現在、全てのがんの中で、大腸がんの罹患率は最も多くなっています。

大腸がんの危険因子としては、肥満、運動不足、加齢、アルコール摂取等が挙げられます。欧米のデータでは、大腸がんの血縁家族の方がいると、危険度が3倍近くになるといわれています。

日本人では、約60%の大腸がんがS状結腸と直腸にがんができ、肛門に近い側の大腸が好発部位とされていますが、食生活の欧米化などにより、それよりも口側の上行結腸や横行結腸に発生する頻度が増えてきています。

大腸がんは、大腸粘膜に発生しますが、次第に大腸の壁に深く浸潤し、進行すると大腸の壁の外まで広がったり、腹腔内に播種したり、大腸の壁の中にある血管やリンパ管の中に入り込み、その流れに乗ってリンパ節や他臓器に転移することがあります。

2.症状

早期の大腸がんは、自覚症状はほとんどなく、かなり進行しなければ症状が出ることはありません。また、便潜血検査でも、早期がんの50%は見逃され、進行がんも3割程度は検知されません。

早期の大腸がんや、その前段階である腺腫性ポリープの多くは、内視鏡検査によって偶然発見されているわけですが、肛門に近い部位に発生した大腸がんは、血便などで気が付くことがあります。

3.治療

①内視鏡治療

大腸がんが粘膜までか、粘膜下層の浅いところまでに止まっていた場合、内視鏡による治療(ポリペクトミー、EMR、ESD)を行います。切除後の病理検査でリンパ管、血管への浸潤がなければ、治癒切除となります。

病理検査の結果で、粘膜下層に深く浸潤して場合、リンパ管や血管への浸潤が見られた場合、追加手術が必要になります。

②外科手術

大腸がんは進行すると、持続的な出血によって血便、下血、貧血を起こしたり、がんによって大腸の内腔が狭くなるために便が通過障害をおこしてしまい、便秘や下痢の症状を繰り返したり、お腹が張ったりする症状が出てきます。このケースでは、外科手術や抗がん剤治療が必要となります。

4.最後に

早期がんを含む大腸ポリープのほとんどは無症状であり、内視鏡検査で偶然に発見されています。最もよくみられる症状である、血便、下血は、痔などの病気でもみられるため、患者さん自身が痔であると自己判断して、市販の座薬などで様子をみてしまい長期間放置される例も多くあり、がんを進行させてしまうこともあります。

大腸がんの早期発見のためには、症状がない段階で、内視鏡検査を含む定期的な検診を受けると同時に、症状がでた場合には早めに受診し診察を受けることが大切です。

早期大腸がん

早期大腸がん

進行大腸がん

進行大腸がん